ジャパンノーザンライツ

2024.05.18

速さとライン

 

今回のテーマである「速さとライン」ですが、アルペンスキーって皆さんどんなイメージを持たれていますか?

 

・連続してターンしていく。

・バイクみたいに傾いている。

・お尻が雪に付きそう。

 

などなど。

 

アルペンスキーはスタートからゴールまでいかに速く滑り降りるかを競う競技になります。

 

その際大切になるのが、自分が滑走していくラインになります!

 

滑走した後に残るスキーエッジによってできた線から「ライン」と呼び、ゲートに対しての入射角をどのように作るかを考える事を「ライン取り」と呼んだりします。

 

 

単純にゲートとゲートをまっすぐ繋いだラインが余分にターンをせずに速いようにも思います。

 

ですが事アルペンスキーに関しては一概にまっすぐ進めば速い!というわけではありません。

 

ラインは選手のレベル、雪質、斜度、実際に出ているスピード等、いろんな状況に合わせて異なってきます。

 

今回は斜度に合わせたライン選択の仕方について書けたらと思います!

 

 

 

 

斜度によるラインの変化


 

急斜面と緩斜面では、それぞれ理想とするライン取りが存在します。

 

■急斜面

ゲートの上でターンが70%終えている。

 

■緩斜面

ゲートを中心にゲート上で50%、ゲート下で50%の比率でターンを行っていく。

 

・・・なんで?

 

ですよね!(笑)

 

色んな要因がありますが今回は急斜面の解説から!

 

こちらの動画をご覧ください!

 

 

いや、スノーボードかい!

 

って思いますが、わかりやすいんです!(笑)

 

実際アルペンスキーも外スキーエッジ一本に乗るわけで、スノーボードとさほど要素は変わりません。

 

実際に北京オリンピックではスノーボードの選手がアルペンスキーでも金メダル取りましたね。

 

滑る、エッジに乗るという事は一緒で、一つの板の上に足がついているか、いないかの違いだけです。

 

 

 

左右の選手の違い


 

左の選手 Loginov選手

滑走中何度も失敗をくりかえしているが、板の動きは素晴らしい。

最終的にこけてしまったが何度も追いつきそうになっていた。

 

 

右の選手 Bagozza選手

コース全般的に板の動きが悪い。

加速して板が抜けてくる所が少ない。

しかしゴール前の緩斜面では加速し板はスムーズに動いている。

 

 

この2選手の大きな違いは何なのか?

 

見ていて明らかに違う点は滑走ラインでしたね。

 

左の選手はゲート上でターンが終わり、次のターンに板のトップが向き早い段階で力を解放している。

 

右の選手はターン頂点がゲート真横なので、ゲート下でターンが残っている分板が横方向に向きすぎている。

 

また落下中なので板のテールに余計に力が加わってブレーキがかかりすぎている。

 

この2名の滑りは対称的で滑りによりタイムの差が出ているわけでなく、ライン取りによって差が発生している。

 

もっと言うとライン取りの違いにより、板の動き、タイミング、解放時の板の走りといった滑りの内容まで変わってきてしまっているのです。

 

もう一つ踏み込んでいうと、ライン取りで板の特性をフルに出し切り減速が少なく、ターンを推進力に変える事が出来た。

 

ということになりますね!

 

ライン取りは大切です!

 

斜度やゲートセッティングが難しくなればなるほど大切な要素になってくる。

 

深いですねー!

 

次回はスキーが曲がる原理を紹介出来たらと思います。

 

今回のラインと関わる道具の使い方です!