2022.04.13
What is Pathos Logos?
こんにちは!
JAPAN NORTHERN LIGHTSコーチの関口勝久です。
連日20℃を越す日が続いておりますね。ここ数日は半袖でも丁度良い気候になってきました。
ですが、チームの選手たちは滑走日数がまだまだ圧倒的に足りていない選手達ばかりです。
春のシーズンで頑張って雪上練習を続け、来季に向けてトレーニングをして欲しいです!
さて今回は、前回の記事に引き続き思考力についての記事を書いていこうと思います。
パフォーマンスを上げていくためには頭を使い続けていかないといけないという内容でしたが、
今回は思考力を整理して頂くために開発したオリジナルのノートについての記事になります。
ぜひ最後までお付き合いください。
<Pathos Logos>
JNLにおいての1つの武器、、、
それがPathos Logosです。
我々はPathos Logosをこう定義しております。↓
ノートを活用した言語化と視覚化によって、課題を明確にし、アスリートにとって必要な思考力と言語化力を身につけ、パフォーマンスを効率よく向上していくためのカリキュラムです。
トレーニングの中で得た身体感覚や、コーチからもらったアドバイスに対して感じた事を抽象的なままにせず、しっかりとノートに書き出し、言語化し視覚化する。
この作業を行うことによって、選手は自分と向き合い・課題を自ら発見し・得たものを身体でだけでなく頭で理解することによって自分の中に落とし込んでいくことが出来るのです。
“自ら思考し、成長していく主体性”が身につくのが一番の特徴です。
コーチ陣としても、ノートを見れば”それぞれの選手が今どのような課題と向き合い、何を感じているのか”が明確になるため、よりパーソナライズされたアプローチを一人一人に対し行うことができるのです。
※イメージ図です。
2022年5月中にはノートとしてもリリースします。
語源は、PASSION×LOGICです。
今季は紙を刷り1枚1枚毎日記入してもらうことで対応しておりましたが、ノートがやっと完成しました。
ではなんでこのようなものが必要で、チームとしてこのような作業が本当に必要なのか。
少し深掘りをしてお話していきたいと思います。
<人間は言われたことのほとんどが右から左>
私の前回の記事では、
・考える力が身についている
・対応するスキルが身についている
ここが大事なのではないかというお話をさせて頂きました。
ただ、言うことは簡単ですが、中々短期的で身につく訳でもなく、難解な課題と言っても過言ではありません。
そしてコーチとして雪上に立ちアドバイスを続けていると、こんな感覚になります。
「今の選手にはしっかり伝わったな」
これは稀に見る最高の状態。
「今の選手には50%くらいは伝わったかな」
まだその日気持ちよく眠れるレベルです。
「今の選手、完全に右から左になってしまっている、、、」
「今日1日を通してアドバイスが全く理解できていない」
正直に申しますと、こんなこともしばしばなのです。
ですが、よく考えてみるとそんなことも当たり前。
簡単なことを伝授しようとしている訳ではないのです。スキー技術に関しても、膨大な知識と理論の上に成り立っていますし、
それを雪上で会って、いきなりその場で伝えられたらどうなんでしょう。
最初は、「なんのことを言っているんだ?」となって当たり前なのです。
サブタイトルにもある通り、そもそも人間は言われたことのほとんどをすぐに忘れてしまうとも言われています。
それが大前提だと言うことには気が付きましたが
そうも言っていられません。
コーチ陣、選手共々
工夫をしていくことが必要だと感じました。
そこで編み出したのがこのパトスロゴスノートなのです。
<ノートが持つ様々な可能性>
そこで編み出されたノートですが、様々な可能性があると思っています。
①思考が整理できる、そしてインプットの癖がつく
これは言わずもがななのですが、アドバイスを書き留めておくと言うだけでも価値がありますし、
覚えておく→書き留めておくと言うだけでも何倍にも技術理解や技術習得にかかる時間が変わってきます。
また雪上であった際に技術についての理解がお互いにできている状態なので、アドバイスの効果ももちろん変わってきます。
②モチベーションキープ
スキーは個人スポーツです。ほとんどの選手がスキーを履いて実施に滑れる期間は制限されており、その前後はモチベーションが高いものの
一人で活動しなければならない時間は中々モチベーションが上がらないものです。
ですがノート内には目標を常に意識し、日々どんなことに取り組めば良いのかというのが自問自答できる仕組みになっています。
「スキー選手は誰も見てない時にどれだけコツコツできるか」
ここにも肝があるスポーツだと思っています。
できればスキーを常に忘れてほしくない。
それをなるべく現実にしていけるようにしたいです。
③アウトプットができる選手になれる
これはSTORYにも似たような記事がありますが、自ら質問できる選手は非常に少ないです。
言わば思考できていない状態なので、何を質問したらいいのか分からないのです。
一方で、技術が上手くインプットできていれば、次には「疑問」が浮かび上がってきます。
そしてコーチに質問をすると言うアウトプットができるのです。
このやり取りができたらパトスロゴスの一つの成果が見えた瞬間だと判断しています。
JNLでは全員がそのような選手になれるようにサポートしていきます。
実はこの他にもお伝えしたい可能性は多々あるのですが、
長くなってしまうので、今日はこの程度に、、、
<おわりに>
いかがでしたでしょうか。
今回はパトスロゴスノートについてお話しさせて頂きました。
ここでもう1つ、非常に大事なことをお伝え致します。
選手達は、ここで「書き留め続ける」と言う努力が必要不可欠になってくることを忘れないでください。
慣れれば習慣化するので大丈夫ですが、慣れるまでは大変に感じるかと思います。
ですので、この記事を拝見してくださった親御様もこの作業を助長していただけるようサポートしてあげて欲しいのです。
スキーから学ぶことも大切ですが、もっと俯瞰して考えたときに
スポーツから学べることも大いにあると考えています。
「アスリートの素晴らしさ」を伝え、伝えてもらい
スキーをしてて良かった!と言ってもらえるようなチームになったらいいなと考えています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!!
次回は、谷コーチにバトンタッチして
記事を書いて頂きます。お楽しみに!
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JAPAN NORTHERN LIGHTS
Coach 関口勝久